はな(@hana8family)です。
なぜだか分からないのですが、私は長年生きてきて今までチャップリン映画を観た事がなかったのです。
しかし、先日初めて視聴し、「チャップリンマジかっけぇ!!!!」と心が震えてしまったのです。
きっかけは中田敦彦のYouTube大学
私が見た映画はチャップリン初のフルトーキー映画「独裁者」です。
普段よく拝見している「中田敦彦氏のYouTube大学」の「ヒトラーvsチャップリン」という動画を見たのがきっかけでした。
わずか4日違いでこの世に生まれた喜劇王チャップリンと独裁者ヒトラーは、大きな歴史のうねりの中、それぞれが天才的な才能を以て強大な影響力を持つ存在になります。
やがてこの二人はメディアという戦場において直接対決することになります。
それが、映画「独裁者」なのです。
動画ではチャップリンはなぜ「独裁者」を製作することにしたのか、またどのようなプロセスで製作され、公開された結果どのような反響が巻き起こったのかも言及され、とても興味深いです。バックグラウンドを知った上で「独裁者」を見ると非常におもしろい。
ちなみに中田敦彦氏の動画は以下の書籍に基づいて作成されています。
動画を見て映画を観たくなったと同時に、参考書籍も読みたいと思いました。
チャップリン「独裁者」マジかっけぇ!!!!
映画「独裁者」では、コメディの中にヒトラーの暴政とファシズムに対する風刺と非難が詰め込まれており、コメディだからこそホロコーストの恐怖が浮き立つ。
この時代にヒトラーをとことんディスり、戦争反対の意思を作品で表現する事は、確固たる思いと決死の覚悟だったと思う。
だから「チャップリンマジかっけぇ!!!!」と心が震えてしまう。
ちなみに、このコメディシーンを見ていると既視感がすごい。
ドリフのコントでのネタが多く見られるのだ。
先日亡くなられた志村けんさんはチャップリン映画をとても研究していたそうだ。
「8時だよ全員集合!」から「カトちゃんケンちゃん」「志村けんのだいじょぶだぁ」など、子供の頃からずっと見ていたコメディのルーツが知れて嬉しいのと同時に、志村さんがいなくなった悲しみがまた蘇ってしまった。
話を戻して、この作品は1940年に公開されているのですが、ヒトラー全盛期より前に撮影されているのがすごい。
チャップリンが映画で描くフェイクナチスが起こすユダヤ人迫害や近隣諸国への軍事侵攻は、その後のナチスドイツの行動そのものなのだ。チャップリンの予言がすべて当たっていたことになる。
そしてラストの演説は恐らく映画史上最も偉大なシーンだと思う。
演説シーンまでは、トーキーと言えどチャップリンの台詞は少なく、動きで表現するサイレント時代の名残が大きい感じ。
ですが、この演説シーンでチャップリンが一気にしゃべりだす。だから余計にインパクトが大きく胸に刻まれる。
当時喋らないチャップリンに慣れていた観客のその衝撃たるや、どれだけ強烈だったろうかと想像する。
演説でのチャップリンの言葉はメッセージ性が強すぎて心に突き刺さりまくる。
映画のワンシーンなんだけど、チャップリンご本人の心の叫びを受け取った感。
人の演説でこんなに心を打たれて感動し涙したのは初めてかもしれない。
演説は当時のナチスや世界平和に向けられた言葉なんだけど、今現在世界中で起きている様々な出来事にも通じる。
最近のアメリカの黒人差別に対する抗議デモもそう。日本の社会だってそうだ。
今こそチャップリンの「独裁者」ですよ。
観たことがないという方はぜひ。本当おすすめ。では(^^)/
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