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さよなら箕面キャンパス~母校が消滅する日。

母校の大学が今年度で消滅するらしい。

いや、もうすでに消滅しているのだけれど、他大学に吸収合併され生きながらえている。
しかし、今年度いっぱいで新キャンパスに移転するというのだ。
名実ともに完全なる消滅ではないか。

日頃拝読しているブログ「ぐわぐわ団」で大学の吸収合併についての記事が以前書かれていた。
主のまけもけさんは先輩なのかな、きっと。

大阪外国語大学が大阪大学に統合されて感じる喪失感について(ぐわぐわ団) | ガジェット通信 GetNews

大阪外国語大学が大阪大学に統合されて感じる喪失感について(ぐわぐわ団)

その記事に「卒業生は合併されてうれしいだろう」というコメントを入れている人がいた。
旧帝大に吸収されたらうれしいはずだという事らしい。
そんな事で卒業生がうれしがると思っている人がいると知り驚いた。
私は母校が大好きだったので、母校の消滅は体の一部がもぎ取られるような感覚だ。

宅浪をしてでもどうしても通いたい大学だった。
母校は学生総数の5分の1が留学生だったので民族衣装を着ている人がいたり、日本人も着物で原付バイクに乗っていたり。
今は多様性の時代なんて言うけれど、約30年前にはすでに多様性の塊のような環境だった。
学生たちはアカデミックでクセの強い人の集まりだった。
NHKの番組で〇〇語講座を担当する教授から直接教えてもらえるのだから、学習環境もとても恵まれていた。
司馬遼太郎先生や陳舜臣先生など尊敬する大先輩もたくさんいらっしゃった。

その母校のキャンパスがとうとう無くなってしまう。

2020年の今年は移転前のラストイベントが行われるはずで、OB同士誘い合って参加する予定だった。
でもコロナの感染者数が急増したため、楽しみにしていたそのイベントさえも中止の決定が下された。

コロナは私たちが楽しみにしている事をばっさーっと理不尽に奪っていく。
普通の生活がどれだけ有難い事なのか身に沁みた。

母校は外国語大学なので語劇という催しがある。自分の専攻言語で演劇をするのだ。
語劇のおかげで専攻語科の大部分の先輩後輩とは顔見知りになる。
夫と知り合ったきっかけも語劇だ。

吸収合併される前はこの語劇が大学祭のメインイベントだったが、今は独立して「語劇祭」として残っている。
キャンパス移転前にもう一度母校を訪れたいと思っていたのだが、もし万が一何かが発生して移転前のキャンパスが見に行けなくなると困る!と思い、1年前に友人を誘って語劇祭を見に行ってきたのだ。

それにしても普段は全く当たらない私の予感がまさか的中するとは。

母校と語劇は懐かしくてたまらなかった。
在学当時は手作り感満載の字幕、発音のたどたどしい中国語の台詞で内輪ノリという感じの劇だったけど、今は驚くほどきちんとした演劇になっていた。
中国語の台詞の発音もきれいで聞き取れる。
と思ったら、中国人による発音指導がきっちり入っていた。
でも語科全体で大盛り上がりという雰囲気ではなさそうだ。

その語劇を見に行った際に大学の写真を収めておいたので、ここに記録として残しておこうと思う。

「ブログは人の役に立つ記事を書かねばならない」

そんなブログ論をよく見かけるけど、そもそもブログって公開日記みたいなものじゃなかったっけ。
いつからブログはお金を稼ぐ副業の道具になってしまったのか。
自分語りの記事なんて誰も興味ないし読みたくないんだから削除するべきだ。でないとGoogleに低評価を付けられるよ。なんてね。

そもそもブログは私のもんだ。
何を書こうが私の自由だ。
Google先生に振り回されるのはまっぴらごめん。
誰かこの記事読んで面白いの?と思うけれど、私の為の記録なんです。


↓モノレール「彩都西駅」からの道。

大阪外大

私が学生の頃は千里中央駅からバスに乗って40分もかかった。
直行の学生便を利用しても30分はかかったと思う。
大学の裏は箕面の山で時々山の猿が大学に出没するほどの田舎だ。
大阪府内といえど通学が大変で、自宅から片道2時間を要した。
それが今は何と近くにモノレールの駅ができて、駅から徒歩10分ほどで大学に到着するじゃないですか。

それにしても綺麗な空。

駅から歩くと運動場側に出た。
東京外大と大阪外大の体育会系クラブが試合をする「東外戦」という大会が毎年開催されてたんだけど、今もやってるのかな?

図書館の建物。

大阪外大の図書館

広東語の授業が恐ろしく厳しくて、広東語の授業がある日は朝イチで図書館入りしてひたすら予習と復習をしていた。
プロジェクトAやMr.Boo!(ミスター・ブー)の映画のビデオを見て台詞を聞き取り書き出す授業。きつかった。

図書館横には大きなアンテナがたてられており、AVルームで世界中の衛生放送や映画やドラマを見る事ができた。
今はインターネットのお陰でそんなの見れて当たり前かもしれないけれど、当時はとても貴重だった。

B棟前。

語劇祭のポスター。語劇祭に参加しない語科も多いですね。

語劇の会場はやはりA棟416。

以前より随分部屋が明るいなと思ったら、木目だった机が白いきれいな机に変わっていた。
舞台の両端にぶらさがっている白い布が字幕。
私たちの頃は手書きの字幕をプロジェクターで映してたの。
流石に今は活字になって綺麗に映し出されていた。読みやすくなっていた。

アラビア書道の展示↓ 竹を削って書いている。綺麗。(右に立ててあるのが筆)

語劇を見終わり外に出ると真っ暗だった。
夜の墓石階段。
この辺りで座り込んでよくおしゃべりしてたもんだ。

バス停。

さよなら、箕面キャンパス。

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